ムササビ

哺乳類

Petaurista leucogenys

ムササビ
撮影:菊屋奈良義
目名 齧歯目
科名 リス科
大分県カテゴリー 準絶滅危惧 (NT)存続基盤が脆弱な種
環境省カテゴリー 掲載なし
選定理由

祖母傾山系などの他、低標高地でも樹林が安定している場所には生息する。しかし、森林伐採による樹林の縮小化や生息不適環境である竹林の広がりなどから生息域の孤立化、小規模化などが進行。減少傾向が認められる。

県内分布( )は過去の分布
県内全域
分布域
本州,四国,九州(長崎・佐賀・福岡・大分・熊本・宮崎・鹿児島)
世界的分布
中国(甘粛,四川,雲南省)
生育環境

低地から亜高山帯の森林に生息する。夜行性で,樹上で活動し,食性はほぼ完全な植物食で樹の葉,芽,樹皮,種子などを採食する。

現状
森林の孤島化、森林の減少と通行車両による影響、市街地直近のため夜間照明や人の出入りなどの人為圧を理由に。この他,県内各地の既存の生息地では樹林の小規模化や人為干渉などを理由に個体群の孤立小規模化が進行している。県内での生息確認情報は少なく、全景のような生息環境の悪化が考えられる。詳細な調査は行っていないが、本種は広葉樹の樹洞を好む傾向が強く、こうした場所の樹洞を提供する樹林の減少が想定される。(管理放棄による倒木、ニホンジカの採餌害による倒木など)
備考

生息場所である森林自体の消滅や小規模化が発生していることに加え,従来の営巣場所である樹洞,神社,民家の屋根裏などに対する人為干渉が激しく,生息可能な場所が急減している。特に,神社では改修に伴う外壁の金属建材の普及により生息場所を奪われている。