コガネチワラスボ
魚類Taenioides gracilis (Valenciennes, 1837)
目名 | スズキ目 |
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科名 | ハゼ科 |
大分県カテゴリー | 情報不足(DD)評価するだけの情報が不⾜している種 |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧IB類(EN)IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの |
- 県内分布( )は過去の分布
- 別府湾に注ぐ水系、(番匠川水系)
- 分布域
- 千葉県以南の太平洋沿岸、鹿児島県本土の東シナ海沿岸、鹿児島湾、種子島、奄美大島、沖縄島、西表島
- 世界的分布
- インド洋ベンガル湾、中国トンキン湾、台湾
- 生育環境
河川下流域から河口域に堆積した砂泥底の中。
- 現状
- 県内産の標本を精査した結果、別府湾に注ぐ水系、番匠川水系で確認された。
砂泥中を生息環境とすることもあり、その詳しい生息状況に関する知見は乏しいため、今後、本属魚類を対象とした総括的な調査が必要である。
- 備考
本種は、レッドデータブックおおいた2011年版でチワラスボ Taenioides cirratus (Blyth, 1860) として扱っていたものの一部である。
国内におけるチワラスボ属魚類は長らくチワラスボTaenioides cirratus1種とされていたが、Kurita and Yoshino (2012)により、本種が属するチワラスボ属魚類は国内に4種生息していることが明らかになった。本種はそのうちの1種である。その後、是枝・本村 (2021)により、Taenioides gracilis に和名コガネチワラスボが提唱された。【参考文献】
是枝伶旺・本村浩之(2021)コガネチワラスボ(新称)とチワラスボ(ハゼ科チワラスボ属)の鹿児島県における分布状況,および両種の標徴の再評価と生態学的新知見,Ichthy Natural History of Fishes of Japan, 10:75–104.
Kurita, T. and Yoshino, T. (2012) Cryptic diversity of the eel goby, genus Taenioides (Gobiidae: Amblyopinae), in Japan. Zoological Science, 29:538–545.